今回は、中古物件を購入してリフォームする場合の費用の目安や、失敗しないためのポイントをご紹介します。
中古物件と一口に言っても、築年数や広さ、立地、構造によって価格はさまざまです。それに加えて、どこまでリフォームするかによって総費用は大きく変わります。
リフォーム費用の目安
◆築20年以上の中古一戸建て住宅を購入してある程度一般的なリフォームをするなら、目安としては 300~800万円 の範囲で、設備交換+内装・外装の部分工事を含むプランが多くなります。フローリングの傷みや浮きも目立ってきたり、水回りの老朽化が激しくなってきたりします。
もし間取り変更や耐震・断熱などの性能アップも含めるなら 800〜1,500万円、あるいはそれ以上の予算を見ておくのが良いでしょう。築20年前後であれば、新耐震基準を満たしている物件も多く、耐震工事が発生する可能性が低い点がメリットです。
◆築30年以上の中古住宅の場合、ほとんどの住宅設備が耐用年数を迎えるため故障や不具合が頻発するので設備の交換が必要。また、建物そのものの補強や性能向上の工事が必要になることが多いです。
リフォーム費用の相場は、部分的なリフォーム500万~、全面的リフォームで1,000万~2,000万円程度と幅広い予算が必要になります。築30年以上の住宅は、状態によっては「購入を避けた方がいい」と思われることもありますが、きちんとしてリフォームを施せば新築同様の快適性を実現することが可能です。
諸経費
中古住宅を購入してリノベーションする際には、物件購入費の10~20%程度の諸費用もかかります。
具体的には、引っ越し費用・火災保険料・登記料・不動産取得税や、ローンを利用する場合の保証料・手数料などです。
ケース1:築30年の中古住宅を中規模リフォーム
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物件価格:1,600万円
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リフォーム費用:約600万円(キッチン・浴室・内装全面)
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諸費用(仲介手数料・登記費用等):約130万円
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合計:約2,330万円
ケース2:築30年以上の中古住宅をフルリノベーション
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物件価格:1,200万円
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リフォーム費用:約1,300万円(間取り変更+性能向上)
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諸費用:約120万円
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合計:約2,620万円
中古住宅購入+リフォームを成功させる方法
① リフォームを見越した物件選びを
「見た目が古い=ダメ」ではありません。大事なのは構造体の劣化具合や給排水管の状態。築古でも、しっかりとリフォームできる物件なら十分選択肢に。
② ワンストップリフォームができる会社に仲介を依頼
中古住宅探しからリフォーム費用の見積もり、工事まで外部の事業者に頼らずひとつの窓口で対応。不動産会社に中古住宅を探してもらい購入したら、その後のリフォームはリフォーム会社や工務店を紹介してもらって見積もり、工事を行う方法がよく見られます。購入後に「この構造じゃ希望の間取りにできない!」と判明するケースも。購入前に内見同行を依頼し、プロの目で診てもらいましょう。
③ トータルコストを意識した予算配分を
物件価格を下げればリフォームの自由度が上がる一方で、立地や耐震性も妥協できません。バランスよく全体予算を配分することが大切です。

〈まとめ〉
中古物件リノベで大切なのは「物件選び」と「予算計画」
中古物件を購入してリフォームを行う際に最も重要なのは、物件選びです。リフォームの仕上がりや満足度は、元の物件の状態に大きく左右されます。
とはいえ、中古物件の見極めには専門的な知識が必要なため、購入からリフォームまでを一括でサポートしてくれるワンストップリノベーション会社に相談するのが安心です。
また、リフォーム費用の予算も重要なポイント。物件価格と合わせてトータルでの資金計画を立て、予備費(10〜20%)も含めて余裕を持った予算設定を心がけましょう。
